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分析
2015/01/30

今年の倒産を予測する – 2015年 –

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2014年の倒産動向を振り返り、2015年の倒産について予測する。

【2014年の倒産件数(上場企業)】
倒産件数:0社    〔2013年:3社〕 <前年比0.0倍>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015.01.30
【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.12
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◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『“超磐石”政権の誕生』

【2】  本文       『今年の倒産を予測する – 2015年 -』

【3】  編集後記     『レバレッジと驚きの年』

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【1】  “超磐石”政権の誕生
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1月18日、民主党の代表に岡田克也氏が選出された。
「過去との決別」を標榜した細野氏は敗れた。

民主党は、「過去からの継続」を選択した。

この結果、維新の党をはじめとした野党の共闘は流れ、自民党政権を磐石なものとした。

自民党政権は極端な失政さえなければ、過半数というパワーを維持して、しばらく継続する。

秋の総裁選で安倍氏は再選確実のため、2018年9月まで安倍自民党政権が
継続する可能性は高い。

無風状態で政権を維持できる安倍首相。このような政治状況は久方ぶりだ。

今後の日本を、どの方向へ進めていくのかは、
日本国の経営者と言うべき安倍首相の“舵取り”次第である。

細かな事案は多々あるが、日本の将来を左右する、

日本国憲法の改正と少子高齢化対策は、断行して頂きたい。

それでは、2015年第1号をお楽しみください。

 

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【2】  今年の粉飾を把握する〔2014年〕- The キックバック –
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2014年の倒産動向を振り返り、2015年の倒産について予測する。

【2014年の倒産件数(上場企業)】
倒産件数:0社    〔2013年:3社〕 <前年比0.0倍>

1990年以来の24年ぶりに、上場企業の倒産は発生しなった。
“異例”の事態である。

 

【2014年の倒産件数(全企業)】
倒産件数:9,731社      〔2013年:10,855社〕   <前年比0.90倍>
負債総額:1兆8,740億円   〔2013年:2兆7,823億円〕 <前年比0.68倍>

2013年の倒産件数は、22年ぶりに11,000社を下回る結果だった。
そして、2014年は、その数値をさらに下回り、24年ぶり10,000件を下回った。

“異例中の異例”である。

 

≪2005年~2014年倒産件数(全企業と上場企業)の棒グラフ≫
150119_kensuu.jpg
http://alox.jp/dcms_media/other/150119_kensuu.pdf/

 

【“異例”の理由】
「倒産件数が少ないことは良いことでないか、なぜ異例と言うのか」と
指摘する人もいるだろう。確かに、それ自体は良いことである。

しかし、因果の観点で、過去と比較すると、この現象は“異例”と表現せざるを得ない。

なぜ、倒産件数が少ないのだろうか?
時代背景が違うため、一概に比較できないことを分かっているが、
過去の数値は参考になる。

ここ30年で倒産件数が10,000件を下回った年は、1989年と1990年のみである。

1989年、1990年はバブル景気の真っ盛りだ。
日経平均株価は東証平均史上最高の38,915円を記録し、
不動産や地価は上昇し、「東京23区の地価でアメリカ全土を購入できる」と
言われた時代である。

つまり、「景気が良かったから、倒産が少なかった」と言える。
【倒産減少の理由】
2014年を「景気が良かった、バブルのようだった」と感じた人は少ないだろう。

2014年は、「“景気回復以外”の理由によって、倒産件数が減った」のである。

現在の日本では、企業に対して、資金繰りに窮することが
ないような体制や制度が整備されている。

その代表格は、法としての期限は切れているが、
実質的に延長されている中小企業金融円滑化法”や
日本銀行による金融緩和(数十兆円単位の長期国債、
上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)を買入)”である。

つまり、政府(金融庁)や日本銀行の政策によって、倒産件数が減っているのだ。
(その他、倒産ではなく、廃業・解散する企業が増えていることも一因ではある。)
【極めてリスクの高い投資】
ご存知の通り、バブル景気の破綻後、銀行からの借入れで
過剰な設備投資に励んだ企業は、債務返済に苦しみ、倒産した。
その代表格はダイエーである。

銀行も地価の下落等により、不良債権処理に苦しんだ。

今は、“資金繰りバブル”というべき時代である。

資金繰りを支える資金を投下しているのは、政府であり、日本銀行である。

「日本を取り戻す」と宣言している安倍首相は、強気の投資を継続するだろう。
仮に、“日本の景気が回復しない場合”、投資はそのまま不良債権となり、
そのツケは日本国民に回ってくる。

冒頭の話に戻るが、倒産件数の減少は「景気回復に付随しない倒産の減少」であり、
これを“異例”と表現することに、一片の迷いもない。
++++【2014年予測の検証】++++

『今年の倒産を予測する – 2014年 -』では、下記の予測を記載した。

<2014年予測:倒産件数>
〔上 場〕   →  2(±2)
〔全企業〕   →  10,000(±1000)

2014年の結果は下記通りである。

<2014年結果:倒産件数>
〔上 場〕   →  0
〔全企業〕   →  9,731

結果は、上場・全企業ともに予測の近似値である。
今年も、この精度を目標に予測したい。

++++【2014年予測の検証終了】++++

 

【今年は?】
上場企業の倒産は数件、全企業の倒産件数はさらに減少する。

〔ネガティブ要因〕
(1)人口減少と少子高齢化
人口減少と少子高齢化は、日本の政治・経済の重大問題である

単純明快なことだが、「消費者であり、働き手である若者が少ない国」が
国として成長することは極めて難しい。

「数は力」であることは、中国やインドの発展を見れば一目瞭然だ。

日本において、飲食業、小売業、サービス業等を展開する企業は、
消費者と働き手が減少し続ける日本を離れ、海外で勝負している。

人口減少については、「移民を受け入れるのか」、
「子供を生みやすい環境を整えるか」、有効性のある政策を
安倍首相には実施して頂きたい。

高齢化について付け加えると、65歳以上の高齢者人口は、
2013年に4人に1人となった。
それが、2035年に3人に1人となり、
2060年には2.5人に1人となる予測が内閣府の『高齢化白書』に記されている。

極端かもしれないが、中国の「一人っ子政策」とは
真逆の「二人っ子政策(三人っ子政策)」ぐらいのことを行わなければ、
国を維持することさえ覚束ない時代がやってくるかもしれない。


(2)戦争とテロ
近年にないほどに、緊迫した世界情勢である。
「いわゆるイスラム国」と融資連合軍の戦争、
ロシアによるクリミア編入、イスラエルとパレスチナの戦争など、
日本もダイレクトに影響を受けており、政治・経済の停滞を招く可能性は高い。


(3)ルーブル安のロシアと中国の接近
原油安やクリミア編入に対する欧米の制裁措置により、
ロシアの通貨(ルーブル)は、米ドルに対して半値となった。

しかし、ロシアではクリミア編入を断行したプーチン大統領は
英雄として圧倒的な支持を受けており、政権基盤が崩れることはない。

中国も新疆ウイグル自治区やチベット問題等で、欧米や日本から
批判を浴びており、両国は同じ穴のムジナである。

今以上に反欧米として連帯するだろう。
東西冷戦の時代を彷彿させる事態である。


(4)ユーロの低迷
ドイツ経済の失速に伴いユーロ圏は不景気の様相となっており、
さらにギリシャでは債務危機の再燃が現実味を帯びてきた。
中国等の新興国の成長鈍化が、ユーロ経済に負の影響を与えており、
欧州中央銀行(ECB)は、国債買入等の量的緩和を実施する方針である。
ユーロでも“バズーカ”が発射されることになった。


(5)地方銀行の再編
金融庁の指導、少子高齢化や貸出先の減少により、銀行は再編の時代となった。
ある意味では至極当然なことが起きており、遅いぐらいである。

人口減少国家に、100行以上の地方銀行は多すぎる。

一方で、小売業は先行しており、イオンやセブン&アイを中心に合従連衡が進んでいる。

地方の小売業は数年前から苦境にあり、再編中の地方銀行に
借入返済の猶予を依頼する事態となっている。

 


〔ポジティブ!?要因〕
(1)自民党安倍政権
自民党安倍政権が続く限り、財政規律の均衡よりも、経済最優先の政策が実施される。

法人税の減税、円安への誘導、民間企業への賃上げ要請、
国土強靭化政策、原発再稼働などは、その最たる例である。

補正予算で、消費喚起のために、「住宅エコポイントの復活」や
「商品券の発行」が予定されている。
いわゆる、バラマキ政策である。

商品券は、大失敗に終わった“地域振興券”の二の舞とならないように、
実のある政策として頂きたい。


(2)黒田バズーカ
日本銀行による国債、上場投資信託(ETF)不動産投資信託(REIT)等の
巨額購入(いわゆる黒田バズーカ)により、株高は演出されており、不動産市況も活況である。

雑誌によって、バブル到来の予見するような記事もあった。
たしかに、民需ではなく、“官製バブル”が発生しているとは言える。

企業のバランスシートは、株式や不動産の評価益が発生している。
今年も黒田バズーカが発射される可能性は高く、“官製バブル”は継続する。

〔参考〕
『上場倒産件数と日経平均株価【大納会終値】の推移』

上場企業倒産件数日経平均株価【大納会終値】(単位:円)
2005年 8 16,111
2006年 2 17,226
2007年 6 15,308
2008年 33 8,860
2009年 20 10,546
2010年 10 10,228
2011年 4 8,455
2012年 6 10,395
2013年 3 16,291
2014年 0 17,450

 

≪上場企業の倒産件数と大納会終値の棒グラフ≫
150119_stockkensuu.jpg
http://alox.jp/dcms_media/other//150119_stockkensuu.pdf

≪上場企業の倒産件数と大納会終値の折れ線グラフ)≫

http://alox.jp/dcms_media/other//150119_relation.pdf


【総括】
2015年1月28日、上場企業のスカイマークが民事再生法を申請した。
17ヵ月ぶりに上場企業が倒産した。

「売上の約2倍にあたる1900億円を投じて“エアバスA380”を購入したこと」や
「ジェットスタージャパン等のLCCとの競争激化」、
さらに「無借金経営を続けてきたことによる銀行支援の欠如」が、
今回の措置を選択させたのだろう。

これをもって、上場企業の倒産が増える訳ではない。
しかし、経営者の舵取りの失敗により、破綻したケースと言え、
いくらアベノミクスで円安や株高が演出されても、破綻する企業は破綻する。

上記の要因や過去からの推移、今回のスカイマークの倒産等を踏まえると、
今年は下記の件数に落ち着くのではないだろうか。

<倒産件数>
〔上 場〕    →  3(±1)
〔全企業〕    →  9,000(±1000)
※ 参照資料
・東京商工リサーチ 『2014年(平成26年)の全国企業倒産9,731件』
http://www.tsr-net.co.jp/news/status/yearly/2014_2nd.html
・週刊東洋経済   『2015年大予測』
・日経ビジネス    『徹底予測2015』
・週刊ダイヤモンド 『2015総予測』
・週刊エコノミスト  『2015日本経済総予測』
・内閣府        『高齢化白書』
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2014/zenbun/pdf/1s1s_1.pdf

 

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【3】  レバレッジと驚きの年
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今年は、“レバレッジと驚きの年”としたい。

1つのことを実行した結果、1つの結果を得ることはできる。

今年は、1つのことを実行した結果、2つ以上の結果を得るような、
“掛け算もしくは乗数の世界の人間”になりたい。

私の思考傾向は、変えようと思っていますが、自営業です。
つまり、「自分でやらないと責任が持てない」という思考です。

そろそろ、チームや組織、時間の有効活用を駆使して、
自営業から、イーロン・マスク氏を並みの組織思考へ変貌したい。

また、イーロン・マスク氏の「信念に基づいた人類の火星移住計画」のような
“固定概念を覆すような驚き”にチャレンジしたり、
そのような驚きを見る機会を増やして、頭の思考回路を混乱させて、
新たな思考回路を創出したいと思っています。

大変遅くなりましたが、本年も宜しくお願い致します。
塙 大輔


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