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2016/04/28

三菱自動車の決算書から見えてきた事

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2016年4月20日に三菱自動車工業株式会社から、車両の燃費試験に不正行為があった事が公表されました。

当初は、軽自動車の4車種に限定されていたものが、4月26日の追加の公表で、1991年より不正行為がスタートしており、軽自動車以外の車種にも該当する可能性がある事がわかりました。

現状では、4車種の販売を停止していますが、今後の調査次第で販売停止になる車種が増える可能性があります。

 

2000年に発覚したリコール隠しにより、業績が悪化。三菱グループの三菱東京UFJ、三菱重工、三菱商事の3社から支援を受けての経営再建中の中で発覚した不正行為により、会社の存続を危ぶむ声が出てきています。

 

今回の不正行為により、三菱自動車には、多額の賠償等が請求される可能性が出ています。

・自動車の購入者

・提携先である日産自動車

エコカー減税の差額分  等が現状では、想定されています。

一部報道では、400億~1,000億になるのではという試算が出ていました。

該当車の買い取りの可能性を考えればもっと金額が増えるという試算も出ています。

 

では、現状の三菱自動車の状態を確認するために、財務データを確認してみます。

三菱1.jpg

今回は、他の自動車会社と比較等していないので、表面的ではありますが、増収増益で、借入金が少なく、現預金にもある程度余裕があるように思われますし、自己資本比率も年々高くなっています。

表に示したもの以外の部分にも、特に問題がありそうな部分は、私には、見つけられませんでした。

今回の不正により、三菱自動車の国内販売の6割を占める軽自動車に影響が出るので、危ないという印象がありますが、三菱自動車の売上の約80%が海外によるものです。

軽自動車は、三菱自動車の屋台骨ではなかったのです。

三菱2.jpg

三菱自動車は、パジェロやトライトンといったSUVやピックアップに活路を見出して、海外の売上を伸ばしています。

今回の不正により、経営に対する影響が小さいとは言いませんが、海外への影響が大きいSUV等に問題がなければ、三菱グループからの多少の支援があれば、対応ができるように思われます。

今後、不正試験を受けた車種が追加で発表されると思われますが、その中に主力のSUVが含まれるか含まれないかによって三菱自動車の今後が変わってきます。

2012年に発覚した現代自動車と傘下の起亜自動車の燃費偽装では、米国環境保護局とカリフォルニア州大気資源局に1億ドルの和解金、2億ドル分の排出権クレジット喪失、将来の法令違反防止費用が5000万ドルとそれ以外に購入者の集団訴訟に対しての支払が発生しております。

米国環境保護局とカリフォルニア州大気資源局と言えば、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、VWの排ガス問題を指摘したもの、同じ組み合わせです。三菱自動車の問題にここが飛び火すると問題が深刻化する可能性が出て来ます。