TOP > ブログ > 今年の倒産を予測する - 2018年 - ①
倒産
2018/01/30

今年の倒産を予測する - 2018年 - ①

ブログ

2017年の倒産動向を振り返り、2018年の倒産について予測する。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.32

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『戦うか、逃げるか、日米文化論』

【2】  本文      『今年の倒産を予測する - 2018年 -』

【3】  検証      『今年の倒産を予測する - 2017年 - 予測精度検証』

【4】  編集後記    『“自厳×2”の年』

 

──────────────────────────────
【1】 戦うか、逃げるか、日米文化論
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

今年は、トランプ米国大統領の暴言によって幕が明けた。

 


1月11日の上院議員との会合でハイチやアフリカ諸国からの移民を
「肥だめ(shithole)のような国から来た人たち」と侮辱したとされる。
(後日、トランプ大統領は自らの発言について、
「私はそんな言葉を使っていない」とツイッターで否定している。)

 


アフリカ連合、ハイチ政府、エルサルバドル政府、全米黒人地位向上協会
などがトランプ氏の発言を批判した。

 


大統領就任からほぼ1年を経て、本当にこの発言がなされたとしたら、
支持を得ることは難しい。

 


米国は、「世界の警察」から「世界の紛争元」になったようで、残念だ。

 

 

一方、日本では、「振袖の販売、レンタル、着付け」の“はれのひ株式会社”が、
成人式の前日に事業停止となり、社会問題となった。

 


計画倒産の疑いがあり、詐欺として立件される可能性が極めて高い。

 

 

経営者は雲隠れしていたが、1月26日になってようやく記者会見した。

 


同様の事件として、「てるみくらぶ」が想起されるが、「決算書を粉飾をしていた」という点も
共通である。

 

 

両事象からは、米国人(トランプ大統領個人かもしれないが)は、
非常に太々しいと感じる一方で、日本人は、「恥の文化」といえばそうかもしれないが、
他人に笑われたくない、恥をかきたくないという意識が強く、事案から逃げる傾向があるようだ。

 


「夜逃げ」という言葉が定着しているのも、その謂れかもしれない。

 

 

さて、今年の日本は、逃げることなく、困難に立ち向かう年となるのだろうか!?

 


それでは、年初恒例の「今年の倒産を予測する」をお楽しみください。

 

 

──────────────────────────────
【2】 今年の倒産を予測する - 2018年 -
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

2017年の倒産動向を振り返り、2018年の倒産について予測する。
 

 

【2017年の倒産件数(上場企業)】
倒産件数:2社〔2016年:0社〕 <前年比*倍(計算不可)>

 

 

直近10年間の上場企業の倒産件数と日経平均株価の推移は、
下記の通りである。

 


『上場倒産件数と日経平均株価【大納会終値】の推移』
2018stockkensuu.jpg

 

 

≪上場企業の倒産件数と大納会終値の棒グラフ≫

180118_stockkensuu.jpg

 http://alox.jp/dcms_media/other/180118_stockkensuu.pdf

 


≪上場企業の倒産件数と大納会終値の折れ線グラフ)≫

180118_relation.jpg
http://alox.jp/dcms_media/other/180118_relation.pdf

 

 


昨年の上場企業の倒産は、エアバッグ大手のタカタ機械メーカーの郷鉄工所である。
タカタの倒産は、製造業として戦後最大規模(負債総額1兆5000億円規模)であり、
中小企業の連鎖倒産が懸念されたが、充実したセーフティネットなどにより、
連鎖倒産は発生していない。

 

 

【2017年の倒産件数(全企業)】
倒産件数:8,405社   〔2016年:8,446社〕  <前年比0.99倍>
負債総額:3兆1,676億円 〔2016年:2兆61億円〕 <前年比1.57倍>

 


全企業の倒産件数は、4年連続で10,000件以下である。
ただ、ほぼ前年と同じ件数であり、倒産件数という点では、
“底を打った”と言えるだろう。

 


≪2008年~2017年倒産件数(全企業と上場企業)の棒グラフ≫

180118_kensuu.jpg

http://alox.jp/dcms_media/other/180118_kensuu.pdf

 


【倒産は増えたのか?それとも減ったのか?】
今年は、珍現象が発生した。
日本の2大信用調査会社の東京商工リサーチ(TSR)と
帝国データバンク(TDB)において、倒産件数の見解が分かれた。

 


●TSR 2017年の倒産件数(全企業)
倒産件数:8,405社   〔2016年:8,446社〕  <前年比0.99倍>

 


●TDB 2017年の倒産件数(全企業)
倒産件数:8,376社   〔2016年:8,164社〕  <前年比1.02倍>

 

 

両社の件数の差異は、倒産の定義に起因する。

 

法的整理(会社更生、民事再生、破産、特別清算)は両社共通だが
私的整理(内整理、任意整理、銀行取引停止など)において、
TDBは手形を使用しない商習慣の拡大や、個人情報保護法の施行などの理由により
情報収集が困難になったとして、2005年から「銀行取引停止処分」を
倒産に含めていない。

 

TSRは独自の情報網を通じての取材活動によれば、
「銀行取引停止処分」も倒産に含めており、その結果、見解の相違が発生した。

 

私的整理は比較的小規模な倒産であることから、
大雑把に言えば、「小規模な倒産は減ったが、中規模な倒産は増えている」と
と解釈ができる。

 

その証左として、都道府県別の倒産件数では、
東京・大阪・兵庫が8年ぶり、愛知が6年ぶりに増加に転じている。
(参照元:東京商工リサーチ  『2017年(平成29年)の全国企業倒産8,405件』)
(参照元:帝国データバンク  『全国企業倒産集計2017年報』)

 

 

次号に続く。 

 


本内容をメールで配信しています。
お申し込みは、下記からお願いします。
アロックスメールマガジンお申し込みフォーム