<![CDATA[ブログ]]> http://alox.jp/blog/ Wed, 26 Sep 2018 19:49:34 +0900 Tue, 30 Jan 2018 11:25:00 +0900 CMS Blue Monkey http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss <![CDATA[今年の倒産を予測する - 2018年 - ③]]> http://alox.jp/blog/2018/01/30/114 前号からの続きです。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.32

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『戦うか、逃げるか、日米文化論』

【2】  本文      『今年の倒産を予測する - 2018年 -』

【3】  検証      『今年の倒産を予測する - 2017年 - 予測精度検証』

【4】  編集後記    『“自厳×2”の年』

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〔ポジティブ!?要因〕
(1)3%の賃上げ
安倍首相は、年初の経済3団体の賀詞交換会で、
「経済の好循環を回すため、3%の賃上げをお願いしたい」と訴えた。

 


3%賃上げを実施した企業には、法人税の優遇措置が図られる予定であり、
多くの大企業は賃上げを実施する可能性は極めて高い。

 


それゆえ、一定の効果(プレミアムフライデーぐらいの効果)は
あるかもしれない。

 


しかし、それが経済を刺激するような消費につながるかは甚だ疑問で、
将来に対する不安の払拭がなされない限り、大半は預金となるのが落ちだ。

 


日本企業は、将来への不安(日本の人口減少、円安や原油安の揺り戻し、
トランプ大統領の不確実性)から、貯蓄ならぬ内部留保は過去最高を記録しており、
個人も、それは同じである。

 

 

(2)憲法改正と北朝鮮
安倍首相の憲法改正は信念である。
言うなれば、小泉純一郎元首相の郵政民営化と同じである。

 


今年中に、憲法改正の発議がなされる公算は高い。

 


超盤石の安倍政権でも、これは一筋縄では進まない。

 


一気に政情が不安定になる可能性もありえる。

 


昨年は、北朝鮮のミサイルが日本を超える事態が複数回発生し、
Jアラートが鳴り響き、シェルターが売れた。

 


今年もJアラートが鳴ると思われるが、憲法改正の発議と共に、
政治経済の安定が揺らぐ事態となるかもしれない。

 

 

(3)働き方改革
働き方改革として、業務の効率化や残業時間の削減を行い、
労働生産性を高める試みが各企業でなされている。

 


この考え自体は否定しないが、ある意味では当たり前のことであり、
トヨタ自動車の「カイゼン」を工場だけではなく、全ての業務に
当てはめているだけだ。

 


この結果として作られた時間を余暇の充実や副業によって、
さらに経済を活性化させるのが一つの狙いである。

 


話は逸れるかもしれないが、日本経済の国際競争力が
落ちる要因の1つとして、平成建設 社長 秋元久雄氏は
「働き方改革」を上げている。

 


『1つ目の元凶は、例の「働き方改革」だよ。
ほとんどの企業は、今までと同じような仕事をしていて、
労働時間だけ減らしていくわけだろ。
途上国が追い上げてきて、これから日本は世界と
バンバン張り合っていかなきゃらないのに、
そんなんで勝てるわけないよな。』
(参照元:日経ビジネス『徹底予測2018』 P108 )

 


コンビニで働くさまざまな国の外国人店員を目にすると、
「労働時間のみ減らす働き方改革」からは、
ポジティブな影響は期待できない。

 

 

(4)仮想通貨
さまざまな横文字の新技術や新製品が溢れている。

 


VR(バーチャルリアリティ)、AR(拡張現実)、
AI(人工知能)、ブロックチェーン、スマートスピーカーなど。

 


この中で、ブロックチェーンの技術を使った仮想通貨が
一歩も二歩も先行しているようだ。

 


サイバーエージェントをはじめとしたITに強い企業が
仮想通貨取引事業に押し寄せており、仮想通貨は
戦国時代へ突入した。

 


仮想通貨の信用という問題はあるが、ビットコインを
買いまくる中国人とともに、日本でも芸能人がビットコインを
ネタにする時代である。

 

 

今後も、コインチェックのような資金流出事件はあると思われるが、
大手企業が参入していることを踏まえると、このバブルが弾けるのは、まだ先のようだ。

 

 

【総括】
アナリストや経営者は、総じて今年をポジティブな年と捉えている。
おそらく、それは磐石な安部政権に多くを依存している。

 


しかし、トランプ大統領、北朝鮮問題、黒田総裁後の日銀、
銀行の苦境などネガティブな要因は、枚挙にいとががない。

 


上記の要因や過去からの推移、今年は下記の倒産件数を予想する。

 

 

<倒産件数>
〔上 場〕   →  3(±1)
〔全企業〕   →  9,100(±500)

 

 


※ 参照資料
・東京商工リサーチ  『2017年(平成29年)の全国企業倒産8,405件』
http://www.tsr-net.co.jp/news/status/yearly/2017_2nd.html
・帝国データバンク  『全国企業倒産集計2017年報』
https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/17nen.html
・週刊東洋経済    『2018年大予測』
・日経ビジネス      『徹底予測2018』
・週刊ダイヤモンド    『2018総予測』
・週刊エコノミスト    『世界経済総予測2018』
・プレジデント      『2018年お金のいい話』

 


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【3】 今年の倒産を予測する - 2017年 -予測精度検証
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昨年の『今年の倒産を予測する - 2017年 -』では、下記の予測を行った。

 


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

<2017年予測:倒産件数>
〔上 場〕   →  4(±3)
〔全企業〕   →  8,500(±1500)

 

(参照元:「今年の倒産を予測する - 2017年」
http://alox.jp/blog/2017/01/31/101 )

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 


2017年の倒産件数は下記の結果となった。

<2017年結果:倒産件数>
〔上 場〕   →  2
〔全企業〕   →  8,405

 


2017年の倒産件数予想は、上場・全企業ともに、予想の近似値に
収まったと言えそうだ。

今年の予想は、この精度に収まるか分からないが、
「無難な予想」ではなく、「攻めの予想」をしたつもりです。
内容については、本文をご参照ください。

 

 


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【4】 “自厳×2”の年
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今年は、“自厳×2”の年としたい。

 


四字熟語として、【 自厳他寛 】という言葉がある。

 


意味は、そのままで「自分に厳しく、他人に優しく」である。

 


私は、自厳ができて、他寛ができると考えている。

 


それゆえ、今年は“自厳”“自厳”と唱える年にしたい。
(心身に支障がない程度に。)


tonaeru2.jpg

 

 

大変遅くなりましたが、本年も宜しくお願い致します。
倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔

 

 

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Tue, 30 Jan 2018 11:25:00 +0900
<![CDATA[今年の倒産を予測する - 2018年 - ②]]> http://alox.jp/blog/2018/01/30/113 前号からの続きです。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.32

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『戦うか、逃げるか、日米文化論』

【2】  本文      『今年の倒産を予測する - 2018年 -』

【3】  検証      『今年の倒産を予測する - 2017年 - 予測精度検証』

【4】  編集後記    『“自厳×2”の年』

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【今年は?】
上場企業の倒産件数は昨年と同水準、全企業の倒産件数は増加する。

 

 

【重大イベントカレンダー】
今年の政治経済にインパクトがあるイベントを列挙した。
このイベント情報等を踏まえて、倒産件数に影響のある要因を
〔ネガティブ〕と〔ポジティブ〕に分けて、記載する。

2018event.jpg

 

 

〔ネガティブ要因〕
(1)超楽観的な空気
曖昧な言葉で恐縮だが、現在の日本を覆う超楽観的な空気は何だろうか?

 


1.経営者やアナリストの9割9分の人が、今年の日経平均株価や景気を
ポジティブ(強気)に捉えている。

 


2.政治は、実質的に野党が不在のため、超盤石の安倍政権に死角なし。
(憲法改正の発議のみ、不安定要素。)

 


3.「2020年に東京五輪を控え景気は悪くならないだろう」という
世間一般の超安穏感。

 


ここ5年ぐらいで、これほど安穏感が流れている年はない。
歴史から言えることは、こういう時に、リーマンショックような事件が発生する。

 


ちなみに、リーマンショック前の日本は「実感なき好景気」だった。
今も、まさに「実感なき好景気」である。

 


このままの安穏な空気のまま、1年が過ぎることはないだろう。

 


今年の9月15日にはリーマンショックから10年を経過するのも、
何かの兆しかもしれない。

 

 

(2)混迷の米国
米国の影響は多岐に渡るため、3つにわけて記載する。

 


 No.1 トランプ大統領の予測不可能性

 

1月25日、人類による地球破壊までの残り時間を比喩的に示す
「終末時計(Doomsday Clock)」が30秒進んだ。

 


核戦争の懸念の高まりやトランプ大統領の「予測不可能性」が
その理由である。

 


予測不可能性の高い国として、北朝鮮が挙げられることは多い。
しかし、それにも負けず劣らず、トランプ大統領の発言や政策は
全く予測がつかない。

 


ポジティブな予測不可能性ならば良いのだが、
圧倒的にネガティブなインパクトが多いことは、世界中の人が体感をもって
知っている。

 

 

 No.2 棍棒外交

 

セオドア=ローズヴェルト大統領は、ヨーロッパ諸国の干渉を
排除する外交政策を展開し、積極的に「棍棒」を振りかざした
外交政策を実施した。

 


トランプ大統領は、数多の地域において、「棍棒」を振りかざし、
米国第一の政策をゴリ押し中だ。

 


イスラエルの米国大使館をエルサレムに移設する方針に反発する
パレスチナに対しては、「カネはテーブルの上にある。
(イスラエルと)和平交渉を始めない限り、カネは彼らに行かない」と述べ、
和平交渉に復帰しないと今後は援助を凍結する考えを表明している。

 


秋に実施される米国の中間選挙まで、トランプ大統領は耐えられるのだろうか?

 

 

 No.3 大型減税

 

連邦法人税率を35%から21%へと引き下げ、個人所得税も大幅に軽減
されることになった。

 


一気に14%分の法人税率を下げる計算である。

 


この結果、米国経済が過熱すると思うが、パウエル新議長率いるFRBは
金利を上げる回数を増やし、過熱を冷やす政策を取ると思われる。

 


いずれにしろ、日本にとっては、ドルが買われることによって、
円安となり、輸出企業は多大な為替差益を恩恵を受けるかもしれない。

 

 

(3)トランプチルドレンの大量発生
各国で、~のトランプと呼ばれる人物が生まれている。

 

 

フィリピンのドゥテルテ大統領
フランスのマリーヌ・ルペン国民戦線党首
ドイツのフラウケ・ペトリAfD党首
オランダのヘルト・ウィルダース自由党党首
チェコのアンドレイ・バビシュ首相
オーストリアのクルツ首相

 


トランプ大統領の特徴は、予測不可能性が高く、米国第一(保護主義)である。
その人物と似ていると言われる人物が各国で誕生し、一定の影響力を持っている。

 


世界は、トランプ大統領の誕生を機に、
反グローバリズム(保護主義)がトレンドとなりつつある。

 


日本の貿易収支への影響は、負の影響しかない。

 

 

(4)リーダー宣言した中国
イアン・ブレマー(ユーラシアグループ社長)の2018年世界の10大リスクとして、
トップに記載されたのが下記である。

 


・リーダー国家不在の間隙を衝く中国

 


※米コンサル会社ユーラシアグループの報告書から
https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Media/files/2018_Top_Risks_Japanese.pdf

 


中国は、「核心」となった習近平国家主席のもと、
世界のリーダーとして、主導的な役割を演じることを宣言した。

 


すでに経済面では、各国は中国に依存しており、
中国のバラマキ政策によって、親中国の国となったアジア・アフリカの国は多い。

 


2017年、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、
日本などが主導するアジア開発銀行(ADB)の加盟国数を上回っており、
日・米・EUの時代から、中・米・EUの時代へ確実に移行している。

 


米国寄りの政策が多い日本だが、戦略的に中国との関係を見直す時期に
来ていると言えるだろう。

 

 

(5)日銀 黒田総裁の任期切れ
2018年4月8日、日銀の黒田総裁の任期が終了する。

 


当然、その前には後任が決まっていると思われるが、
焦点は、「年間6兆円の指数連動型上場投資信託(ETF)の購入継続」である。

 


米国をはじめ、各国の中央銀行は、ゆっくりと有事における
資産買い入れを減らしつつある。

 


日銀は、日本株の最大購入者であり、最大株主である状況となっており、
「大きすぎてつぶせない」ではないが、
「大きすぎて減らすことができない」というジレンマに陥っている。

 


このまま永遠にETFを購入し続けることはあり得ないため、
次の日銀総裁が購入の継続可否についてどのような考えを
持っているかは最大のポイントである。

 

 


日銀が掲げた2%の物価目標は、
何度も何度も達成時期の先延ばしをしていることを踏まえると、
「完全なる失敗だった」と結論づけることに
意義を唱える人はいないだろう。

 

 

(6)銀行の苦境
銀行を取り巻く環境は、極めて厳しい。

 

1.日本の人口減
2.マイナス金利
3.フィンテックの隆盛(資金調達方法の多様化)

 


上記の影響により、都銀は何千から何万もの社員を削減(自然減)と
店舗の統廃合を進めることを発表した。

 


地銀や信用金庫、信用組合では、合併や提携が相次いでいる。

 


銀行の経営が厳しくなれば、銀行の貸出先にも“しわ寄せ”が
来るのは自明である。

 


支払いのリスケを繰り返す企業に対しては、銀行も“太陽政策”を
継続することはなくなるだろう。

 

 

(7)イギリスのEU離脱
現在の最大の焦点は、EU離脱に伴う移行期間の導入可否である。

 

英国は、2年程度の移行期間を設け、期間中はEU諸国との関税同盟などについて
現状維持を求める方針である。

 

もし、移行期間がなければ、英国の企業(英国に拠点のある企業も含む)は、
2019年4月1日以降、EUの関税に基づいた貿易ができない。

 

英国の産業界は、政府に対して、迅速に移行期間の締結をするよう猛烈な要請している。

 

この締結が2018年の秋までにできなければ、英国に拠点を置く企業は、
軒並み英国からEU加盟国へ移転すると言われている。(すでに、その動きはある。)

 


今年中に、「英国のEU離脱撤回」という事態が起きても、何ら不思議ではない。

 

 

(8)自然災害大国の日本
1月23日、草津白根山の本白根山が噴火した。
草津温泉の宿泊施設では、少なくとも1万4千人以上の宿泊キャンセルが相次いだ。

 


日本は、自然災害を受けやすい国土である。

 


台風、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などの影響は、
常に念頭に置いておくべきである。

 

 

次号に続く。 

 


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Tue, 30 Jan 2018 11:10:00 +0900
<![CDATA[今年の倒産を予測する - 2018年 - ①]]> http://alox.jp/blog/2018/01/30/112 2017年の倒産動向を振り返り、2018年の倒産について予測する。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.32

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『戦うか、逃げるか、日米文化論』

【2】  本文      『今年の倒産を予測する - 2018年 -』

【3】  検証      『今年の倒産を予測する - 2017年 - 予測精度検証』

【4】  編集後記    『“自厳×2”の年』

 

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【1】 戦うか、逃げるか、日米文化論
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今年は、トランプ米国大統領の暴言によって幕が明けた。

 


1月11日の上院議員との会合でハイチやアフリカ諸国からの移民を
「肥だめ(shithole)のような国から来た人たち」と侮辱したとされる。
(後日、トランプ大統領は自らの発言について、
「私はそんな言葉を使っていない」とツイッターで否定している。)

 


アフリカ連合、ハイチ政府、エルサルバドル政府、全米黒人地位向上協会
などがトランプ氏の発言を批判した。

 


大統領就任からほぼ1年を経て、本当にこの発言がなされたとしたら、
支持を得ることは難しい。

 


米国は、「世界の警察」から「世界の紛争元」になったようで、残念だ。

 

 

一方、日本では、「振袖の販売、レンタル、着付け」の“はれのひ株式会社”が、
成人式の前日に事業停止となり、社会問題となった。

 


計画倒産の疑いがあり、詐欺として立件される可能性が極めて高い。

 

 

経営者は雲隠れしていたが、1月26日になってようやく記者会見した。

 


同様の事件として、「てるみくらぶ」が想起されるが、「決算書を粉飾をしていた」という点も
共通である。

 

 

両事象からは、米国人(トランプ大統領個人かもしれないが)は、
非常に太々しいと感じる一方で、日本人は、「恥の文化」といえばそうかもしれないが、
他人に笑われたくない、恥をかきたくないという意識が強く、事案から逃げる傾向があるようだ。

 


「夜逃げ」という言葉が定着しているのも、その謂れかもしれない。

 

 

さて、今年の日本は、逃げることなく、困難に立ち向かう年となるのだろうか!?

 


それでは、年初恒例の「今年の倒産を予測する」をお楽しみください。

 

 

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【2】 今年の倒産を予測する - 2018年 -
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2017年の倒産動向を振り返り、2018年の倒産について予測する。
 

 

【2017年の倒産件数(上場企業)】
倒産件数:2社〔2016年:0社〕 <前年比*倍(計算不可)>

 

 

直近10年間の上場企業の倒産件数と日経平均株価の推移は、
下記の通りである。

 


『上場倒産件数と日経平均株価【大納会終値】の推移』
2018stockkensuu.jpg

 

 

≪上場企業の倒産件数と大納会終値の棒グラフ≫

180118_stockkensuu.jpg

 http://alox.jp/dcms_media/other/180118_stockkensuu.pdf

 


≪上場企業の倒産件数と大納会終値の折れ線グラフ)≫

180118_relation.jpg
http://alox.jp/dcms_media/other/180118_relation.pdf

 

 


昨年の上場企業の倒産は、エアバッグ大手のタカタ機械メーカーの郷鉄工所である。
タカタの倒産は、製造業として戦後最大規模(負債総額1兆5000億円規模)であり、
中小企業の連鎖倒産が懸念されたが、充実したセーフティネットなどにより、
連鎖倒産は発生していない。

 

 

【2017年の倒産件数(全企業)】
倒産件数:8,405社   〔2016年:8,446社〕  <前年比0.99倍>
負債総額:3兆1,676億円 〔2016年:2兆61億円〕 <前年比1.57倍>

 


全企業の倒産件数は、4年連続で10,000件以下である。
ただ、ほぼ前年と同じ件数であり、倒産件数という点では、
“底を打った”と言えるだろう。

 


≪2008年~2017年倒産件数(全企業と上場企業)の棒グラフ≫

180118_kensuu.jpg

http://alox.jp/dcms_media/other/180118_kensuu.pdf

 


【倒産は増えたのか?それとも減ったのか?】
今年は、珍現象が発生した。
日本の2大信用調査会社の東京商工リサーチ(TSR)と
帝国データバンク(TDB)において、倒産件数の見解が分かれた。

 


●TSR 2017年の倒産件数(全企業)
倒産件数:8,405社   〔2016年:8,446社〕  <前年比0.99倍>

 


●TDB 2017年の倒産件数(全企業)
倒産件数:8,376社   〔2016年:8,164社〕  <前年比1.02倍>

 

 

両社の件数の差異は、倒産の定義に起因する。

 

法的整理(会社更生、民事再生、破産、特別清算)は両社共通だが
私的整理(内整理、任意整理、銀行取引停止など)において、
TDBは手形を使用しない商習慣の拡大や、個人情報保護法の施行などの理由により
情報収集が困難になったとして、2005年から「銀行取引停止処分」を
倒産に含めていない。

 

TSRは独自の情報網を通じての取材活動によれば、
「銀行取引停止処分」も倒産に含めており、その結果、見解の相違が発生した。

 

私的整理は比較的小規模な倒産であることから、
大雑把に言えば、「小規模な倒産は減ったが、中規模な倒産は増えている」と
と解釈ができる。

 

その証左として、都道府県別の倒産件数では、
東京・大阪・兵庫が8年ぶり、愛知が6年ぶりに増加に転じている。
(参照元:東京商工リサーチ  『2017年(平成29年)の全国企業倒産8,405件』)
(参照元:帝国データバンク  『全国企業倒産集計2017年報』)

 

 

次号に続く。 

 


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Tue, 30 Jan 2018 11:00:00 +0900
<![CDATA[2017年を振り返る - “嵐の前の静けさ”の1年”の1年 -]]> http://alox.jp/blog/2017/12/08/111 例年通り、配信したメルマガ一覧や“今年の漢字”から、今年を振り返ってみたい。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.31

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『年末のご挨拶』

【2】  本文      『2017年を振り返る - “嵐の前の静けさ”の1年 -』

【3】  編集後記    『2017年の編集後記』

 

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【1】 年末のご挨拶
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謹啓 今年もいよいよ残りわずかとなってしまいましたが、
益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。


さて 弊社は決算書に関連するシステムやデータの提供、
サービスをご提供させて頂いておりますが、
今年は特に『財務PDF変換ツール』や『財務データ入力サービス』、
上場企業財務データ』等の入力業務効率化のお問い合わせを
多数頂きました。誠にありがとうございました。


しかしながら、「決算書の有効活用」という観点で考えますと、
まだまだ行うべきことが多くあると認識しておりますので、
さらなるシステムの開発やサービスの強化を行って参ります。
来年も皆様のお役に立てるよう努力して参りますので、
引き続きのご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。


アロックス株式会社
代表取締役 田中 威明

 

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【2】 2017年を振り返る - “嵐の前の静けさ”の1年 -
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例年通り、配信したメルマガ一覧や“今年の漢字”から、今年を振り返ってみたい。

 


【今年のメルマガタイトル一覧】
01月31日 今年の倒産を予測する - 2017年 -

06月30日 “忖度”融資!?商工中金による財務書類の改竄テクニック

09月22日 アラーム分析ランキング -2016年2月~2017年1月-

12月06日 今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -

 

 

【今年のブログ】
01月13日 【連載】「決算書分析」で取引先の支払い能力を見極める方法

01月16日 【連載】〔第1回〕 企業の安全性を分析するための「5つの指標」とは?

01月23日 【連載】〔第2回〕 「流動比率」から企業の安全性を分析する際のポイント

01月30日 【連載】〔第3回〕 資産の「当座比率」が高い企業ほど安心である理由

02月06日 【連載】〔第4回〕表面上の数値以外の要素も考慮したい「固定比率」の分析

02月13日 【連載】〔第5回〕「固定負債」の分析でチェックしたい事業規模とのバランス

02月20日 【連載】〔第6回〕「自己資本比率」が高くても会社が安泰とはいえない理由

02月27日 【連載】〔第7回〕 取引先の「倒産リスク」を計るために確認したい5つの指標

03月06日 【連載】〔第8回〕 倒産の危険性を予知する「5つの指標」の具体的な見方

03月13日 【連載】〔第9回〕 取引先の決算書チェック――「BS」を中心に見るべき理由

03月20日 【連載】〔第10回〕 BS、PL、CF・・・企業活動を評価する上での決算書の見方

03月27日 【連載】〔第11回〕 企業の支払い能力を見極める「フロー」と「ストック」の視点

04月03日 【連載】〔第12回〕 フローの支払い能力を測る「経常収支比率」

04月10日 【連載】〔第13回〕 「経常収支比率」の分析だけでは予測できない企業の倒産

04月17日 【連載】〔第14回〕 短期借入金が経常収支額を上回る「倒産」の兆候

04月24日 【連載】〔第15回〕 企業財務において重要となる「ストック」からの支払い能力

05月01日 【連載】〔第16回〕 企業の「ストックからの支払い能力」を測る2つの指標

05月08日 【連載】〔最終回〕 企業の「支払い可能資産」の実態を見抜く方法

 


【今年は?】
今年は、“嵐の前の静けさ”の1年だった。

日本上空を北朝鮮のミサイルが超えていくという異常事態が常態化し、
アメリカは反発を承知の上で、「エルサレムをイスラエルの首都と認定」した。

現段階では大きな混乱は起きていない。

ただ、混乱の火種はそこかしこにあると言える。

 

 

【2017年の「今年の漢字」は「北」】
日本漢字能力検定協会は、世相を表す2017年「今年の漢字」に
「北」が選ばれたと発表した。

2017年「今年の漢字ベスト10」は下記の通りである。
01 位 「北」 7,104票(4.63%)
02 位 「政」 3,571票(2.32%)
03 位 「不」 3,323票(2.16%)
04 位 「核」 3,138票(2.04%)
05 位 「新」 2,958票 (1.93%)
06 位 「選」 2,880票(1.88%)
07 位 「乱」 2,782票(1.81%)
08 位 「変」 2,717票(1.77%)
09 位 「倫」 2,538票(1.65%)
10 位 「暴」 1,945票(1.27%)

(参照:公益財団法人 日本漢字能力検定協会
http://www.kanken.or.jp/kanji2017/common/data/release_kanji2017.pdf

 

今年は、「北」ではあったが、
北(キタ)というよりも、「ペイ」だった。

北朝鮮の(兵)が脱北を試み、
商工中金による(弊)害とも言うべき融資によって、
紙(幣)はバラまかれた。

大手メーカーによる検査データの改ざんや隠(蔽)は記憶に新しい。



この語呂合わせもやや無理が出てきたのは否めない。

 

 

【来年は・・・】
来年の予想については、2018年1月下旬に発行する
『今年の倒産を予測する-2018年-』にて送付します。

2018年の日本のベクトルは、どこに向かうのだろうか?

今年は、上下に浮き沈みのない停滞というべき1年だったことから、
上か下のどちらかにはブレるのではないでしょうか。

 

 

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【3】 2017年の編集後記
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本当に毎年ですが、思います、この時期に。

「今年も、本当に激動だったな」と。

年齢を重ねるごとに、激動度合いが、比例ではなく、二乗で増えており、
来年がやや怖くもあります(笑)。

 

突然ですが、先日、交通事故を目撃しました。

あれは、19時頃、帰宅途中にトコトコ歩いている時でした。

非常に稀なケースだと思いますが、タクシーの後部扉が開き、
そこにOLと思しき人が乗車する自転車が猛烈なスピードで衝突したのです。

taxi.jpg

 

仕事中以外は、電源OFF状態の私が、
思わず「あぶない!」と叫ぶほど、衝突の瞬間を目の当たりにしました。

衝突後、OLの方は、道路脇で何とか起き上がっていました。
ただ、やや辛そうで、タクシーの運転手が謝りつつ、介抱していました。
(これから出発予定のタクシーでしたが、乗客は下車。)

 

 

使い古された言葉ですが、「~かもしれないと予測することは大事なことだな」
改めて認識する出来事でした。


OLの方も、「ドアが開くかもしれない」と考えるべきでしたし、
タクシー運転手も「自転車が通るかもしれない」と考えて、しっかりと後方確認すべきでした。


我々の業界では、
取引先が「倒産するかもしれない」と考えなければなりません。

いくら倒産が少ないからって、リスクMAXで取引することは有り得ないでしょう。

間違っても取引先の倒産によって、会社の経営が傾くような事態は避けるべきであり、
与信管理、調達先管理、投資先管理は、精度高い予測とリスクに見合ったチャレンジ
必要だと考えます。

 

今年も大変お世話になりました。
継続してお付き合いいただいている方、今年から新たにお会いした方、
今後新たにお付き合いさせて頂けるであろう方、皆様に感謝感謝です。

来年も引き続き、【ALOXメルマガ】にお付き合いください。

塙 大輔

 

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各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を
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ます。また、本メールマガジンに記載された意見・見通しは
表記時点での私見を反映したものであり、
今後変更されることがあります。

【バックナンバー】
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【発行・編集】“倒産・粉飾ウォッチャー”  塙 大輔
E-mail: aloxmail@alox.jp
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Fri, 08 Dec 2017 10:00:00 +0900
<![CDATA[今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -(3)]]> http://alox.jp/blog/2017/12/08/110 前号からの続きです。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.30

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『検査データの不正は、粉飾(不適切な会計)だ!』

【2】  本文      『今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -』

【3】  編集後記    『営業する人と営業される人』

 

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【ベストオブ不適切な会計に関する調査報告書】
独断と偏見に基づく、今年の一読に値する報告書は、アピックヤマダである。


まず、キッカケの内部告発文書が強烈だ。

<内部告発文書の概要>
●宛先
「監査法人****代表者様,アピックヤナダ(株)(注:原文ママ)監査担当責任者様」

●文書概要
アピックヤマダ(株)2017年3月度売上高の半数以上が、
売上計上基準を逸脱した物が売上計上されている。

経営トップの指示で、ISO・内部統制など関係ない!
売上に上げられる物はどんな手段を使っても期末に売上に上げろ!

売上基準逸脱内容として、
残件(残作業など)が残っていても、納品作業書に記載せず、
合格と記載させ、残件は別途内緒で処理。
納品作業もしていないのに、納品作業書を偽造・指示(特にA 国、現地サービス会社外注先A 社)。
顧客合格署名偽造 、顧客に署名させるペンを購入し、そのペンを修正用とし保管

 

 

<経理・財務担当のK取締役の迷言>
改竄行為をした理由について、経理・財務担当のK取締役は、
会計監査人と売上計上の可否について議論することが面倒くさかったからである、
また会計監査人の担当者と相性が合わなかったからである。等と供述している。

 

 

<粉飾前と後のプレッシャー>
調査報告書において、粉飾のプレッシャーに触れた点は、新たな視点である。

「ヒアリングを要請した従業員の中に、体調不良を理由にヒアリングが実施できなかった者、
及びヒアリングは実施できたものの体調不良を理由にその方法及び時間等が制約された者が認められた。

これらの者の体調不良の原因は明らかではないが、本件不適切な会計処理に関与した者の中に
このように複数の体調不良者がいたということは、因果関係は明白ではないとはいえ、
本件不適切な会計処理が、何らかの形でこれら従業員に強いプレッシャーを与えた可能性が
否定できない。」


トップダウン型の粉飾においては、従業員は不正をしていることに気付いても、
上司の命令に逆らうことは困難である。

粉飾が発覚後のヒアリングは、その会社の従業員として働き続けることを選択している社員には、
たとえ秘匿だとしても、トップや会社に不利なことを話すことは相当なプレッシャーだ。

 

粉飾は「百害あって一利なし」なのは言うまでもない。

 

 

ベストオブ不適切な会計に関する調査報告書
1位:アピックヤマダ

<調査報告書>
http://alox.jp/dcms_media/other/170630_6300.pdf

 

2位:郷鉄工所

<調査報告書>
http://alox.jp/dcms_media/other/170502_6397.pdf

 


同率2位:ユニバーサルエンターテインメント

<調査報告書>
http://alox.jp/dcms_media/other/170608_6425.pdf

 

 

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【3】 営業する人と営業される人
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

昔の営業マンは、「元気溌剌オロナミンC」的な
朝から夜までエネルギッシュに活動する人が想起されました。


私も職業の属性としては営業マンですが、
営業だけ、つまりは製品説明に終始するような勢いのみのセールスマンには
ならないように、少しだけ会計、財務分析、開発を齧りつつ、
通常のニュースとともに、倒産、粉飾、不祥事のニュースにも一定の情報は
詰め込むようにしています。

 

私は営業マンでもありますが、営業を受ける立場でもあるため、
数社から製品(電話、複合機、ネットワーク、サーバ、人材紹介)の提案を受けることもあります。


これは本当に勉強になります。


なぜなら、顧客の立場で提案を受けた時、
「何が不快に感じ、何が良いと感じるのか」を身をもって体験し、
自らの営業スタンスを軌道修正できると考えているからです。


特に、複数社からほぼ同じスペックの製品の提案を受けた場合、
最終的には「その会社、もっと言えばその営業マンから製品を買いたいか」
という判断が、非常に大きな要素を占めると感じています。


私の場合、昔ながらの「元気溌剌オロナミンC」的な電話を頻繁にかけてくる
ような営業マンからは、製品を買いたいとは思いません。


ソフトにコンタクトしてくる「ふんわり穏やか羽毛のような営業」
適宜心地よいタイミングで提案や電話をしてくる営業マンから製品を買いたいと思います。
(あまりそういう人はいませんが・・・。)


当然ですが、製品を購入する場合は、稟議書を書きます。


「この営業マンのためなら、面倒だけど稟議書を書こうかな。
今後もいろいろ提案してくれるポテンシャルもありそうだし。」と思われる営業マンが
最高の営業マンだと思います。


営業マンの成果は、
「その人の醸し出す雰囲気とリンクする」と感じています。


営業という職種は、営業としての付き合いから始まって、
最終形態としては“戦友”まで昇華できる出会いを与えてくれる
素晴らしい職種だと私は思います。

 


倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔

 


健康診断を受けました。
めでたく、「メタボの仲間入り」しました。
刺す穴が見つからないベルトが2つあります。。。

 

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Fri, 08 Dec 2017 10:00:00 +0900
<![CDATA[今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -(2)]]> http://alox.jp/blog/2017/12/07/109 前号からの続きです。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.30

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『検査データの不正は、粉飾(不適切な会計)だ!』

【2】  本文      『今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -』

【3】  編集後記    『営業する人と営業される人』

 

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【今年の傾向】
21社中8社(38%)が資金流出型の粉飾だった。
とにかく、外部へ資金を流出させるために、貸付金を利用しない手法が駆使された。

また、例年多いのだが、連結子会社の粉飾が、21社中12社(57%)となった。
その内、22社中4社(19%)が中国の連結子会社における粉飾だった。

管理の行き届いた企業が、技術やノウハウを持つ会社を買収した数年後に、
粉飾が発見されるケースは非常に多い

監査の限界と同様に、限られた時間で行われる買収前のデューディリジェンスにも
限界があるのは自明の理だ。

 

 

【粉飾のテクニック実例集】
今年は、下記のようなテクニックを用いて、不正会計が実行された。

 

〔長野計器〕
連結子会社において、売上の前倒し処理を行う際に、受注はあるものの出荷段階には至って
いない受注案件について出荷処理を行い、出力されるべき出荷伝票と請求書を客先に送らず、
実際の出荷時に出荷伝票と担当者がエクセルで作成した請求書を客先に送付していた。

 


〔日本カーバイド〕
連結子会社において、「見積書」の案件名と「購入仕様書」の案件名が異なる不一致を隠すため、
事業部や購買積算部により案件名を修正液で消去するなどの隠蔽がされていた。

 

 

〔住江織物〕
連結子会社において、顧客との合意前に染料コスト転嫁に関するInvoiceを発行するとともに、
一部の取引先に対しては、監査法人からの残高確認状の返送に際して、
翌年度における取引価格からの値引きを通じて払い戻しを行う旨の付帯条項を
付記しないよう取引先へ依頼していた。

 

 

〔日鍛バルブ〕
棚卸の際には、仕掛品及び完成品に貼り付けた棚札には棚卸時の実数を記載する一方、
集計用の棚札については帳簿に沿う数値に書き換えていた

さらに、このような前倒し計上に伴う棚札の書き換え等を行っても完成品及
仕掛品の在庫数と帳簿上の数とが一致しない場合には、棚卸の際に同様に棚札の書き換え等を行い、
帳簿上の数の完成品及び仕掛品が存在するかのように見せかけてい

 

 

〔アサツー ディ・ケイ〕
連結子会社において、会計監査人から残高確認状がC社へ送付されたが、
C社の取引は「無かったことにして!」言われて、会計データは消されていた


 ◆勘所
 → 1つの嘘をするためには、その数倍の嘘を行わなければならない証左。

 



〔郷鉄工所〕
(1)原価の付け替え
d社から●●発電所建設工事の引き合いがあったものの、
正式な工事請負契約の締結には至らず、失注している。

 

一方、郷鉄工所の社内経理上は、X社に対して当該工事にかかる設備機器
「太陽光モジュール、接続箱、集電箱等」を2585万円で発注したことになっている

ただし、郷鉄工所の正式な注文書は、発行されていない※。

当該工事は失注したため、郷鉄工所は、本来であれば、即時損失処理を行うべきであった。

しかしながら、郷鉄工所は、A氏及びB氏が中心となって、
当該工事で発生していた原価を、平成27年2月に、全く関係のない別工事に付け替えた



正式な注文書の発行には、購買部長の決裁により注文書を発行することと
されているが、太陽光事業に関しては当該手続が形骸化しており、
注文書を発行しないことが常態化していた。

 

(2)偽造
注文書には、e社の社印のほか、担当者印として「松村」の押印がなされているが、
e社に「松村」という姓の人物は存在しない

 

(3)融通手形
郷鉄工所は、日々の資金繰りに窮する中で、「仕入代金の支払とは全く無関係に
自社の手形をX社へ振り出し、X社において金融機関等で当該手形を割り引いて
現金化してもらい、その現金を郷鉄工所へ戻してもらえれば、手元資金の補充になり、
資金繰りが改善するのではないか。」と考えるようになった。

 

(4)会社法の無視を宣言するメールなど

 -1- N代表取締役からT取締役に宛てた電子メール
送信日時:平成28年12月19日
内 容:各位にお願い、現在の状況下でのT専務の資金繰り努力
は厳しいものを感じます、私はT専務の提案に賛成します。
会社法より会社優先をお願いします。

 

 -2- N代表取締役からT取締役に宛てた電子メール2
送信日時:平成29年4月22日
内 容:昨日の役員会で第三者委員会が決定した、私にも潮時が来た遅かった、
会社に未練はない、一生懸命支え40年貢献したつもり、ウルトラCはないのか?

  ◆勘所
 → 会社に未練はない、という発言の後に、ウルトラCを所望。

 

(5)第三者委員会による追加調査の中止に関すお知らせ
郷鉄工所は、倒産する1週間前に、
当社の資金事情を踏まえ、当該追加調査に対する今後の調査を中止することとしました。」とリリース。


 ◆勘所
 → 過去にも、エフオーアイなどのように、調査報告書の作成最中に倒産するケースはあった。
   「調査中止のリリース」をすることは、ある意味で誠実である。

 

 

〔ユニバーサルエンターテインメント〕
●取締役会長の発言集
 -1- 20億円の振り込み対して、「本社決裁ですか。」と聞いた者に対して、
俺が決裁するからいいんだ。」などと言って、丁 1 への送金を戊に指示するよう丙 1 に命じた。

 -2- 「俺の報酬を20億円にしてくれ。俺がカジノを成功させてやるから。」

 -3- 「なんで俺が言ったことをやらないんだ。2億円が必要だから、すぐにチェックを用意しろ。

 

 

〔AKIBAホールディングス〕
連結子会社である株式会社iconic storageが、休眠会社に対して、架空売上を計上した。

 

 

〔ユニ・チャーム〕
連結子会社において、営業管理部から営業担当者に対して、不必要
な販促費を確定させないようにする旨、万一その費用が必要になった場合には
翌月以降に追加申請も認める旨の指示がなされ、その結果、当月実施した販促企画に
係る費用であっても、当月には会計上費用計上されないとい う事態が生じていた。"

 

 

〔光・彩〕
特定の従業員が、丸印を借り出した際に、自ら取り寄せた白紙の
払戻請求書に丸印の捺印を行った。

そして、その払戻請求書を銀行窓口へ持ち込み、現金を引出し、着服していた。


引き出した現金については、本社で購入した材料費を過大に計上することで、
残高が一致するように帳簿を修正した。

 

材料費を過大にし続けてきたことによって損失も膨らんできたため
本社が予測する業績の数字と大きく乖離するおそれが出てきた。

そこで、平成29年1月期期末の決算の際に、在庫(主に金)のグラム数を過大に計上し、
会社の予測する業績と大きく乖離が生じないように操作した。

 

 

【ベストオブ不適切な会計に関する調査報告書】
独断と偏見に基づく、今年の一読に値する報告書は、・・・である。

 

 

次号に続く。

 

 


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Thu, 07 Dec 2017 10:00:00 +0900
<![CDATA[今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -(1)]]> http://alox.jp/blog/2017/12/06/108 例年通り、企業評価の“眼”を更新することを目的として、
『上場企業の不適切な会計処理』のリリースをまとめたレポートをお送りします。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.30

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『検査データの不正は、粉飾(不適切な会計)だ!』

【2】  本文      『今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -』

【3】  編集後記    『営業する人と営業される人』

 

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【1】検査データの不正は、粉飾(不適切な会計)だ!

 

日本の優良企業と位置付けられる企業において、検査データの不正が相次いでいる。


検査データの不正の内容については、報道を見れば明らかなため割愛するが、
その果実とは、一体何だろうか?


それは、「業績や利益の拡大(確保)」である。


想像するに、各社の工場では、設定された目標数値を達成するために、
割り当てられた人員、予算を駆使していた。


たが、ある段階で限界を超えたのだろう。


その結果、検査データの数値が改ざんされ、それが常態化したものと推察される。
(神戸製鋼所では、10年近く前から改ざんがなされていた。)


各工場の現場をイメージすると感傷的にもなりそうだが、
第三者のドライな視点に立てば、検査データの不正によって、業績を嵩上げしており、
その結果が決算書に反映され、株価(企業価値)にも影響していた。


要は、検査データの不正は、粉飾(不適切な会計)で得られる果実と同じなのである。


しかし、その扱いは、著しく違う。


上場企業における粉飾(不適切な会計)は、金融商品取引法違反であり、
刑事罰の対象となりえるが、それに比べて検査データの不正は粉飾に比べて、
マイルドな扱いだ。


おそらく、それは歴史の差から来るものだろう。


紀元前から存在する粉飾行為と昨今話題の検査データの不正では、人々の持つイメージが全く違う。


だが、繰り返しになるが、検査データの不正と粉飾(不適切な会計)によって得られる結果は
同じであり、決算書をキレイに整えて、外部を欺いていることに変わりはない。


つまり、検査データの不正は、粉飾(不適切な会計)なのである。

 

それでは、毎年恒例の「粉飾を把握する」メルマガをお楽しみください。

 

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※ご要望に応じたご提案をさせて頂きます。
まずはお話をお聞かせください。


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 【2】今年の粉飾を把握する〔2017年〕- 資金流出系の隆盛 -

 

【不適切な会計処理】
例年通り、企業評価の“眼”を更新することを目的として、
『上場企業の不適切な会計処理』のリリースをまとめたレポートをお送りします。
(長文のため、本日と12月7日、8日の3回に分けて配信します。)

 

【21件のリリース】
“今年”※は21件の「不適切な会計のリリース」があった。
21件という件数は、昨年と同じ件数であり、3年連続で20件を上回った。
(ちなみに、2016年21件、2015年21件、2014年14件、2013年20件、
2012年29社、2011年17件、2010年15件だった。


※ 集計及び執筆時期の都合上、2016年9月~2017年8月を“今年”と
表現させて頂いております。ご了承ください。

 


【不適切な会計に関する調査報告書 -概論-】
報告書には、2種類ある。


(1)内部調査委員会報告書(社内調査委員会報告書)
社内の監査役や顧問弁護士等によって作成された報告書。

→ 身内によって作成された報告書のため、甘い報告書となりがち。
「調査した」という外形を整えることを目的とした報告書に見えるものも多い。


(2)第三者委員会報告書(社外調査委員会報告書)
企業から独立した弁護士や専門家等によって作成された報告書。
日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に沿って、作成される。

→ 経営者等のためではなく、すべてのステーク・ホルダーのために
作成された報告書のため、内部調査委員会の報告書に比べれば、
格段に透明性の高い報告書である。


調査報告書概要については、下記の資料をご参照ください。 
<不適切な会計に関する調査報告書 -概論->
http://alox.jp/dcms_media/other/171204_outline_dressingreport.pdf

 

<不適切な会計処理に関するリリースをした会社一覧>

リリース時期 コード 市場 社名
2016/09/16 7715 東証1 長野計器
2016/10/14 3674 マザーズ オークファン
2016/10/19 4064 東証1 日本カーバイド
2016/10/28 3501 東証1 住江織物
2016/10/31 6493 東証2 日鍛バルブ
2016/11/04 3286 マザーズ トラストホールディングス
2016/11/11 1882 東証1 東亜道路工業
2016/12/09 2743 ジャスダック ピクセルカンパニーズ
2017/01/06 9747 東証1 アサツー ディ・ケイ
2017/05/02 6397 東証2 郷鉄工所
2017/05/10 3156 東証1 UKCホールディングス
2017/05/22 9829 ジャスダック ながの東急百貨店
2017/06/08 6425 ジャスダック ユニバーサルエンターテインメント
2017/06/10 4901 東証1 富士フイルムホールディングス
2017/06/30 6300 東証2 アピックヤマダ
2017/07/14 7719 東証2 東京衡機
2017/07/20 3004 東証1 神栄
2017/07/28 6840 ジャスダック AKIBAホールディングス
2017/08/09 6715 東証1 ナカヨ
2017/08/10 8113 東証1 ユニ・チャーム
2017/08/22 7878 ジャスダック 光・彩

 

<不適切な会計処理 リリース概要一覧表>
http://alox.jp/dcms_media/other/171130_2017dressing.pdf

 

 

【不適切な会計処理の型】
今年は、粉飾をその手法等に基づき、
「売上加工」「利益捻出」「混在」「資金流出」「循環」の5つに分類した。


「売上加工」とは
→架空売上、押し込み販売、売上の前倒しなど、売上を増やす行為


「利益捻出」とは
→売上原価の過小計上や翌期繰延、費用の過小計上や翌期繰越、
棚卸資産の過大計上など、利益を増やす行為


「資金流出」とは
→創業者や特定の担当者による商行為の私物化、
協力会社との癒着によるキックバック、買収や取引を通じてグループや
協力会社への資金援助など、会社から資金を流出させる行為


「循環」とは
→協力会社を通じて、売上、仕入れ、資金を循環させる行為


「混在」とは
→売上を増やす行為と利益を増やす行為などの多種多様な行為

 

 

【分類別の企業一覧】

<売上加工>
・オークファン
・ピクセルカンパニーズ
・富士フイルムホールディングス
・アピックヤマダ


<利益捻出>
・日鍛バルブ
・トラストホールディングス
・ユニ・チャーム


<資金流出>
・東亜道路工業
・郷鉄工所
・UKCホールディングス
・ながの東急百貨店
・ユニバーサルエンターテインメント
・ナカヨ
・光・彩
・AKIBAホールディングス


<循環> 
・神栄


<混在>
・長野計器
・日本カーバイド
・住江織物
・アサツー ディ・ケイ
・東京衡機

 

 

【今年の傾向】
21社中8社(38%)が資金流出型の粉飾だった。
とにかく、外部へ資金を流出させるために、貸付金を利用しない手法が駆使された。

また、例年多いのだが、連結子会社の粉飾が、21社中12社(57%)となった。
その内、22社中4社(19%)が中国の連結子会社における粉飾だった。

管理の行き届いた企業が、技術やノウハウを持つ会社を買収した数年後に、
粉飾が発見されるケースは非常に多い

監査の限界と同様に、限られた時間で行われる買収前のデューディリジェンスにも
限界があるのは自明の理だ。

 

 

次号に続く。 

 


本内容をメールで配信しています。
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Wed, 06 Dec 2017 12:00:00 +0900
<![CDATA[アラーム分析ランキング -2016年2月~2017年1月-]]> http://alox.jp/blog/2017/09/22/106 年通り、有価証券報告書に記載された財務諸表をアラーム管理システムにて分析した結果をお送りします。

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.29

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『 超レア!上場企業が2回目不渡りで倒産

【2】  本文       『アラーム分析ランキング -2016年2月~2017年1月-

【3】  編集後記     『若者とハイタッチ

 

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【1】超レア!上場企業が2回目不渡りで倒産

 

2017年8月31日、東証・名証2部上場の郷鉄工所(岐阜県)が倒産した。


6月26日に倒産したタカタに続いて、今年2社目の上場企業の倒産だ。
(ちなみに、昨年の上場企業の倒産は0件である。)


倒産原因は、極めて珍しい「2回目不渡りに紐づく銀行取引停止である。


決算書を見ると、販売債権と仕入債務の回転期間が長期化している。


つまり、「回収も支払いも遅い」。


資金繰りが厳しいことを物語る典型的な決算書と言える。

 

この会社は、昔から良くない噂もあり、
中部圏のある企業では、「上場はしているが、あの会社とは絶対に取引しない!」と
何代もの審査マンの引継ぎ事項となっていたという。


ここ数年、取引先の評価業務へのエネルギーを減らす理由として、
「取引先は上場企業が多いから、審査しない」とか、
「倒産が少ないから審査の予算がない」とか、
「東京オリンピックが終わるまでは好景気だから倒産はない」とか、の理由を見聞きする。


今回の事例から言えることは、今こそ取引先評価を精度高く行うべきであり、
それに対するエネルギーを惜しむべきでない。


こうは言っても、「審査機能のない会社」は、痛い目を見るまで目覚めないものだ。

 

郷鉄工所と多額の取引を行っていた会社は、自社は「審査機能のない会社」と
自覚しなければならない。


なぜなら、郷鉄工所は上場しているが、
定性・定量の両面から取引不可と判断すべき会社と間違いなく言えるからである。

 

それでは、アロックスメルマガをお楽しみください。

 

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※ご要望に応じたご提案をさせて頂きます。
まずはお話をお聞かせください。

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 【2】アラーム分析ランキング -2016年2月~2017年1月-

 

【アラーム分析ランキング】

例年通り、有価証券報告書に記載された財務諸表をアラーム管理システムにて分析した結果をお送りします。

 

<アラーム管理システムとは>
2期分以上の財務諸表(BS、PL、脚注)から、企業を100点満点で評価。
40点以下を「資金繰りの破綻リスクが高い」と評価する。
詳細については、下記URLをご参照ください。

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<アラーム管理システムとは>
http://alox.jp/sevices/alarm/
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【下位56社と100点企業】

ランク コード 会社名 評点 備考
1 3832 T&Cメディカルサイエンス -10 4年連続営業赤字により、上場廃止基準に抵触。
2 2144 やまねメディカル -9 時価総額の低下により、上場廃止に係る猶予期間入り。
2 4585 UMNファーマ -9 債務超過により、上場廃止に係る猶予期間入り。
2 7853 フード・プラネット -9 上場廃止してから1週間後の6月7日に破産申請。
5 8783 GFA -1 不動産投資業へ参入し、売上変動が激しい。
6 4584 ジーンテクノサイエンス 1 創薬ベンチャー。赤字の常態化。ノーリツ鋼機傘下。
7 8789 フィンテック グローバル 2 2019年春にムーミンバレーパークを開園予定。
7 2776 クリムゾン 2 4年連続営業赤字により、上場廃止基準に抵触。
7 4588 オンコリスバイオファーマ 2 ウィルス学に立脚した製薬会社。赤字の常態化。

<100点満点企業>

No コード 会社名 評点 (参考)昨年度評点
1 3657 ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス 100 98
2 4348 インフォコム 100 99
3 4967 小林製薬 100 98
4 5273 三谷セキサン 100 95
5 7483 ドウシシャ 100 97
6 9639 三協フロンテア 100 98
7 9678 カナモト 100 100
8 9699 西尾レントオール 100 100
9 9843 ニトリホールディングス 100 91
10 7308 ツノダ 100 100(4年連続)
11 7865 ピープル 100 100(3年連続)

下位54社と100点企業の全データは、メールマガジン読者に開示しております。
メールマガジンは下記よりお申し込みください。

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 170915ranking_tate.jpg

【データについて】

<データ件数>    3476社

<データ作成方法>
EDINETから入手した財務情報をアラーム管理システムにて分析して作成

<データ抽出条件>
(1)最新決算年月が2016年2月から2017年1月までのデータ
(2)連続した決算書が3期以上
(3)連結と単独の決算が両方ある場合は、連結を優先
(4)アラームの分析対象外業種(銀行、生損保、証券)は除く

※ 毎年の掲載企業数が違うのは、同率ランクの企業数等の影響で、キリの良い数字の抽出が難しいためです。
今年は、キリの良い数字ではありませんが、54社とさせて頂きました。

 

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直近の2017年3月期に関する分析について、有償にてご提供しております。
ご興味がある方は下記URLをご参照の上、お問い合わせください。

<格付情報サービス>
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<お問い合わせ先>
http://alox.jp/contact/
※ ご要望には、柔軟に対応させて頂きます。

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【昨年との比較】

昨年に比べると100点満点企業も40点以下の企業も増えた。

2017年配信 40点以下:177社 100点:11社
2016年配信 40点以下:169社 100点:8社


勝ち組と負け組の2極化が進んでいるようだ。

 

 

【下位54社の傾向】
54社中、28社は赤字が常態化※している。
54社中、昨年もランクインしたのは、31社。
54社中、3社が上場廃止となった。

業態変更、事業領域の拡大、内部統制の不備、
太陽光事業へ参入、別会社の傘下入り、上場廃止基準に抵触中など、
点数に見合った企業属性を具備しており、これはいつも通りの傾向である。

毎年ランキング作る度に思うんだが、
医療系ベンチャーで黒字の企業は存在するのだろうか!?



3期連続赤字の会社を「赤字の常態化」と定義。

 

【総括】
日本の上空をミサイルが飛んでいく時代である。

アメリカ対北朝鮮の構図の中、日本は成す術がない。

マーケットも荒れており、円高から円安へ右往左往している。

今は、平時ではなく、異常時である。

この異常時においては、「何かあった時への対処」が会社の命運を左右する。

ただ、そもそも「何かあった時に対処できる財務余力」がなければ、
政府や金融機関の支援なくして生き残ることはできない。

上場企業の中にも、財務余力が少ない企業はいる。

今年の上場企業の倒産件数は2社で終わりなのだろうか・・・。

 

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国際会計基準(IFRS)の決算書入力にお困りありません?
注記を参考にしながら、IFRS適用企業の決算書を日本基準に近い形式に
変更してご提供します。

<上場企業版財務データ>
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【3】若者とハイタッチ

個人フットサルへ行くことがある。


個人フットサルとは、店が主催者となり、
全く見も知らない20名のメンバーを4チームに分けて総当り選を行う。


フットサルを単純に楽しみたいという人には、もってこいの形態なのである。


私は、ドライにフットサルを楽しみたいと思っているので、
良いパスやシュートを決めても、心の中で「よし!」と思うぐらいで感情は表に出さない。

ただ、たまに素晴らしいパス連携の連発からキレイなゴールが決まると
初見の若いメンバーが駆け寄ってきて、ハイタッチを求められることがある。

 

これが気恥ずかしい。


基本的には、一瞬の躊躇後、控えめにハイタッチする。

 haitachi2.jpg

 

前回、巨人軍の原元監督を意識してなのか分かりませんが、
パーではなく、グーのハイタッチを求められた時は、
一瞬ではなく、三瞬ぐらいの間を空けてから、人生初のグーハイタッチを
全く見も知らない若者としました。

kobusi.jpg


グーハイタッチの経験を刻むことができ、今は若者に感謝しています。

 

倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔

 



ある日、大昔に聞いていたデンマークロックバンドの
Dizzy Mizz Lizzyの『Waterline』が、天啓のごとく降ってきました。
無性に聞きたくなったので、Youtubeで早速検索。

無事に楽曲は見つかったんですが、
Dizzy Mizz Lizzyが再結成していることにビックリ!

さらにメンバーが相当なオッサンになっていてショック!

そして、自分も同様の年齢を重ねていることを考え、少なからず溜息!

そういえば、最近は、出先から帰ってくると、
ちょっぴり体臭(加齢臭のスタートダッシュは成功!)を感じます。

「オジサン用のオーデコロンデビュー」を本格的に検討すべき年齢に達しました・・・。

 

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【注意事項】
本メールマガジンは各種情報の提供を目的としております。
各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を
保証するものではありません。記載された情報を使用することに
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【発行・編集】“倒産・粉飾ウォッチャー”  塙 大輔
E-mail: aloxmail@alox.jp
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Fri, 22 Sep 2017 17:00:00 +0900
<![CDATA[“忖度”融資!?商工中金による財務書類の改竄テクニック]]> http://alox.jp/blog/2017/06/30/105 【はじめに】
定例の『今年の粉飾を把握する』は、2017年秋に発行する。
しかし、号外とも言うべき事件が発生した。

 

 

【Alox】 『第三の眼 ~看破する力~』 http://alox.jp/  vol.28

◆ 目 次 ◆

【1】  今号の一言   『「資産圧縮」の米国FRBと「資産膨張」の日本銀行

【2】  本文        『“忖度”融資!?商工中金による財務書類の改竄テクニック

【3】  編集後記    『非日常の“エッ!”』

 

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【1】「資産圧縮」の米国FRBと「資産膨張」の日本銀行

6月14日、連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を0.25%引き上げる
ことを決めた。


今年2回目の利上げの発表とともに、FRBの保有資産を圧縮する具体策を
約3年ぶりに改定し、年内に始めると宣言した。


一方、日本経済新聞の報道によれば、「日本銀行の日本株の保有残高は
17兆円を突破し、計算上、発行済み株式数の5%以上を保有する企業数は
83社に上る」という。


FRBと違い、日本銀行に資産を圧縮する方針は、現段階ではない。


指数連動型上場投資信託(ETF)の爆買いの結果、
日本銀行は上場企業の隠れ大株主となっており、市場を歪めている批判もある。


万が一、日本銀行が間接的に保有している企業が倒産した場合、
その損失は巡りめぐって国民に跳ね返ってくる。


2017年6月26日、東証1部上場企業のタカタが倒産した。
(1年9ヶ月ぶりに上場企業が倒産。)


タカタの倒産は、すでに織り込み済みかもしれないが、今年の上場企業の倒産は、これで終わりなのだろうか!?

 

それでは、アロックスメルマガをお楽しみください。

 

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タカタ倒産で、潮目は変わった。
倒産件数は徐々に増加するのでは!?

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【2】“忖度”融資!?商工中金による財務書類の改竄テクニック

【はじめに】
定例の『今年の粉飾を把握する』は、2017年秋に発行する。


しかし、号外とも言うべき事件が発生した。


商工組合中央金庫(以下、商工中金)による融資先の財務書類の書き換えである。


「危機対応融資制度」を利用して、業績が悪化した中小企業の財務書類を
融資の必要性が高いという審査結果を得るために、財務書類を書き換えた。

 

本件は、「融資が焦げ付いたとしても、財務省管轄の日本政策金融公庫が
融資額の最大8割を保証を行う仕組み」となっていることから、
融資目標のノルマを達成するために、公金(税金)を配ったに等しいと言われても仕方がないだろう。

 

また「融資を受ける側」ではなく、「融資をする側が書類を書き換えると
いう何とも理解し難い、例外的な粉飾事件と言っても差し支えないだろう。

 

【財務書類の書き換え方法】
この事件は連日報道されているが、具体的にどのような方法で
財務書類が書き換えられたのかを報じているニュースは見聞きしない。


そこで、2017年4月25日にリリースされた172ページにも渡る
『「危機対応業務の要件確認における不正行為」に関する第三者委員会の調査報告書』から、
具体的な書類な書き換えテクニックを抜粋したのでご紹介する。

 

 

【財務書類の書き換え方法】
(1)日付の改ざん
試算表の日付部分をはさみで切って貼りかえた。


(2)金額の改ざん
試算表の売上高や粗利益といった危機要件の認定に影響する部分の金額を
別の試算表の数字と入れかえた。

具体的には、別の試算表の金額部分をはさみで切って貼りかえた。


(3)自己作成(自作)
エクセル等のアプリケーションを用いて、試算表を自ら作成した。


(4)虚偽の顧客ヒアリングによる試算表の修正
顧客から受領した真正な試算表に、顧客からヒアリングした内容として
手書きで危機要件を充たすよう数字を書き込んた。


(5)人数の改ざん
人数部分に、はさみで切り取った数字を貼りつけた。
手書きで「6」を「8」に書き換えた。

 suuji.jpg

 

【組織的な不正ゆえに、内部統制は無いに等しい】
長年、上場企業の不適切な会計(粉飾)のレポートを読んできたが、
こんな古典的な方法で社内審査がよく通ったと言え、
そもそも内部統制や社内チェックが全く機能しておらず、
融資目標(ノルマ)のため、何でもありだったと推察できる。


第三者委員会の報告書によれば、
目視で切り貼りの跡や印字のずれ、枠の一部が消えている」が
あったという。


また、ある課長は、営業担当者が顧客資料を修正ペンで
消して数値を書き直し、そのコピーでなく原本の方を稟議添付して
きたときには、「これはダメだろう」と差し戻したという。

これは、「もうちょっと分からないように工夫して、資料を修正してこい」という
指示にも取れる。


さらに、売上高の金額を切り貼りした場合など、
各項目別の売上高を足しても総売上高の金額と合わないと言った事例も
あったらしく、民間の金融機関ならば起こりえない極めて杜撰な融資審査と言える

 

 

【粉飾の目的】
粉飾を行う企業は、外部(金融機関、取引先)の信用を
得るために、決算書を粉飾する。

商工中金は、融資ノルマの達成というよりは、
「倒産件数を少なくする(景気が良い)」や
「非常事態には政府が充分なサポートをしている」という
経済産業省(中小企業庁)や政府の方針を“忖度”して、
自主的に財務書類を書き換えたともいう側面もあるのではないだろうか?

 

 

【総括】
自社の信用を得るために、売上や利益を多く見せようと
することは「粉飾」である。

一方で、自社の税金を少なくするために、利益を少なく
することを「逆粉飾」という。

 

今回の事案は、通常の粉飾と主語が違う

自社ではなく、融資する事業体が主語である。

粉飾“逆」とでも、表現すべきかもしれない。

この「粉飾“逆」が、3年連続で倒産件数が10,000件以下と
なっている要因の1つと言えるのは、間違いないだろう


※ 参照資料
・「危機対応業務の要件確認における不正行為」に関する第三者委員会の調査報告書の受領について(2017年4月25日)
http://www.shokochukin.co.jp/newsrelease/pdf/nr_170425_01_besshi1.pdf


・「大株主」日銀、5%以上保有は83社 ファストリや京セラなど (2017年6月24日 日本経済新聞 朝刊)

 

【3】非日常の“エッ!”

“エッ!”や“オッ!”といった驚きは、人生を豊かにすると思っています。


滅多にありませんが、“エッ”の後にナチュラルな“二度見”をした場合は、
最高の“エッ”だと思います。


つい最近、“エッ、エーー”という体験をしました。


それは、帰宅途中の電車の中の出来事でした。

私は、ボックス席(4人掛け)の真横にある2人掛けの席に、1人で座っていました。

すると、何やら隣のボックス席で、足が当たったことをキッカケに口喧嘩が始まりました。

ちらっと見たところ、「40代後半の体格が良く強面(こわもて)で角刈りのオジサン」と
「白髪で60代ぐらいの頑固風なお爺さん」の決闘でした。

 

<配置図1>

haichi.jpg

 

静かな観客として見守っていましたが、
『どちらかが電車を降りる時にどういう展開になるのかな?』と想像していた所、
想像を遥かに超える“エッ”と思わせる展開が待っていました。


先に、「強面(こわもて)で角刈りのオジサン」が降りることになりました。

この「強面(こわもて)で角刈りのオジサン」は、
電車を降りてから即反転して、外から扉に手をかけました。


「おい、降りろ。お前が降りねえと電車が動かねえぞ!」と
「電車止める宣言」をしたのです!


ここで、少し想像をして頂きたい。


私は、ボックス席(4人掛け)の真横にある2人掛けの席に座ってたんですが、
ボックス席より2人掛けの席の方が、外の扉に近い。

「強面(こわもて)で角刈りのオジサン」が叫んだ先の一番近くには私がおり、
私の奥のボックス席に相手のお爺さんがいます。

 

<配置図2>

haichi2.jpg

 

見ようによって、いや多くの人には、私が「ご指名」を受けているように見えたことでしょう。

そこから、駅員が2名ほど、血相変えてやってきて、「強面(こわもて)で角刈りのオジサン」に
「お客さん、とにかく電車を動かせてください。お願いします!」
本当に泣くんじゃないかというレベルで懇願していました。


そして、電車内では、「どうなっているんだ?」と思った
物好きなギャラリーが集まりはじめ、その中には電車が止まったことのイラツキを
全く隠さない「“本物を思わせる”怖いおじさん」もおり、
全くの部外者である私が被疑者として扱われかねない状況となっていました。

ただ、それは「強面(こわもて)で角刈りのオジサン」がボックス席に
いるお爺さんが相手であることを説明することによって、誤解は解けました。


この寸劇の登場人物は、「駅員2名」と「喧嘩している2名」のみですが、
そのセンターに全く関係ない私が堂々と存在していることを考えると、
自分でも笑えてきて、印象に残る出来事でした。

ちなみ、最後は駅員の説得に応じた「強面(こわもて)で角刈りのオジサン」が
扉を開放して、電車が動きました。

およそ、15分程、電車が止まる非日常の出来事でした。

 


倒産・粉飾ウォッチャー 塙 大輔



5ヶ月ぶりのメールマガジンとなりました。
少しアッサリとしたメールマガジンを加えるなどして、
執筆回数を増やせないかと思案検討しています。
ただ、心の中で、『思案検討のみで終わる確率が高い』と思っている節は
否定できない事実です・・・。

 

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【発行・編集】“倒産・粉飾ウォッチャー”  塙 大輔
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Fri, 30 Jun 2017 13:30:00 +0900
<![CDATA[【連載】〔最終回〕 企業の「支払い可能資産」の実態を見抜く方法]]> http://alox.jp/blog/2017/05/08/100 前回は、企業の「ストックからの支払い能力」を測る2つの指標について解説しました。今回は、「支払い可能資産」の実態を見抜く方法を説明します。

 

【「ストックの支払い能力」の出し方】

 

下の【図表】を参照してください。

【図表 ストックの支払い能力】

book17-2.jpg

総資産のうち、仕入債務や借入金などの「支払債務」をざっくりと削減します。これらはいわば、債務の担保に入っているわけですから、資産として考えないほうがよいものです。

残った部分は「純資産+前受収益などキャッシュの支払いのない負債」で、ストックの支払い能力となります。これらに余裕のある企業は、倒産リスクが少ないと言っていいでしょう。

これまでの解説を簡単にまとめます。

仮に、総資産が100万あったとして、のれんが30万だとするとストックによる支払い能力額は70万(100万-30万)になります。

さらに、支払債務が50万あったとするとストックによる支払い能力額は20万円(70万-50万)に減額されます。

 

【「粉飾の危険度」を勘案して支払い能力額を算出する】

基本的にはこのようにしてストックの支払い能力を評価するのですが、まだそれだけでは正確な評価にならない可能性があります。

なぜならば、決算書にはたいてい粉飾があるからです。

こうやって計算したストックによる支払い能力額には、粉飾による無価値なものが含まれている可能性があるので、粉飾の危険度を勘案して支払い能力を修正する必要があります。

なので、ここからさらに、「粉飾」がどれだけ行われているかを推測して、その分を不良資産として修正します。残った部分が、本当の「支払い可能資産」です。

フローに瑕疵が生じた時、この「支払い可能資産」の多寡によって、企業がどれだけ延命できるかが決まります。

ストックの支払い能力は保有資産の換金力と言えます。この資産換金力は下の計算で算出します。


ストックの支払い能力=((総資産−非換金性資産) −支払債務)×粉飾の危険度



この式は、保有資産から換金性のないもの、他社の持ち分、実体のないものなどを控除したうえで、いざという時にどれだけの支払いができるのかを計算するためのものです。

 

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Mon, 08 May 2017 00:00:00 +0900