入力業務にかかる時間が1/3に圧縮!人件費削減にも|MOBILOTS株式会社様

MOBILOTS株式会社
所在地 | 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 |
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事業内容 | トラック・バス他各種車両のリース・割賦販売、整備修理、検査、点検に関する業務など |
URL | https://www.mobilots.co.jp/ |
改めて、貴社の紹介をお願いします。
服部様:当社はトヨタファイナンス株式会社、住友三井オートサービス株式会社と日野自動車株式会社の共同出資によって設立した会社です。バス・トラックといった商用車の販売金融(リース・割賦)を手がけています。株主である日野自動車株式会社の車両を中心に、他社の車両も扱っております。
川村様:私と服部は信用リスク管理部に所属し、取引先企業の信用状況を管理し、顕在化した信用リスクに応じ、適切な貸倒引当金へ反映するという、信用リスクマネジメントに当たっています。
服部様:ほかに、審査業務の運営管理や業務フローの設計、業務に使用する帳票の設計やツールの管理なども担当しています。
審査業務を担う審査部には、審査を行う担当者のほかに審査の事前の準備や結果の入力、資料の保管を行う「審査事務」の担当者がおり、今回導入した決算書OCRを実務で利用しているのはこの審査事務のメンバーです。
手作業での決算書入力は時間がかかり、差し戻しも発生していた
「決算書OCR」を導入する以前は、どんなことを課題に感じていましたか?
服部様:主に次の3つの課題がありました。
1点目はスキル習熟の負荷の高さです。審査事務業務は委託先企業に常駐で実施してもらっています。決算書の入力業務には簿記などの専門知識が必要です。ただ、委託先企業は専門知識がない未経験者を採用して育成するという人材戦略を取っているため、「決算書を初めて見た」という状態から一人前に育てるまでには、数ヵ月から一年ほどかかっていました。
次に2点目として、入力者の入力品質のバラツキが課題でした。スキルを習熟しても、取引先によって決算書のフォーマットや勘定科目名がさまざまであるために、この勘定科目名はどこに合計すれば良いか、どこに該当するかといった判断は人それぞれで、後から審査担当者からの指摘で誤りに気づく…という具合に入力品質にバラツキがありました。
3点目の課題として、入力業務の負荷が高いことがありました。入力業務には、決算書1期分につき25分程度かかっていました。審査は決算書1期分で行う場合もありますが、前期、前々期も含めた3期分で行うのが一般的です。平均して3期分は入力する必要があり、1社当たり1時間半ほどもかかるのです。
無料トライアルで、現場でも使いこなせると実感
課題解決の方法として、すぐにOCRが思い浮かんだのですか?
服部様:私はトヨタファイナンスからの出向なのですが、トヨタファイナンスでも決算書の入力業務は手入力で行っており、OCRの活用は特に話題には挙がっていませんでした。私自身、決算書の入力は手で行うのが当たり前だと思っていたのです。
ただ、時代を考えると遅れていますよね。そこで、インターネットで検索してみると、決算書に特化したOCRまであることがわかり、さまざまな帳票に対応している汎用的なOCRを2社と、決算書に特化したOCR2社の計4社をピックアップしました。
その中から当社の「決算書OCR」をお選びいただいた決め手は何ですか?
服部様:まず、決算書に特化していない汎用性のあるタイプは、個別の帳票に合わせた開発が必要になるため、導入のリードタイムが長くなってしまうのと、ただでさえ、顧客のさまざまな決算書フォーマットで入力作業に困っているのに、それぞれに合わせた開発は大変だろうと。そこで、決算書に特化した2社に絞りました。
その上でアロックスが良かったのはまず、費用面での折り合いです。もう1社のOCRは、アロックスよりもかなり高額な費用でした。
また、無料トライアルがあったところも大きかったです。OCRに限らず、ベンダー側の営業マンがデモンストレーションしているところをただ見せてもらうのと、実際に自分で手を動かしてみるのとでは、大きな違いがあります。デモでは簡単に操作しているように見えても、それは慣れたベンダーが操作しているからということもあると思うのです。
実際に、契約後の本番環境と同じ機能でトライアルを体験させてもらうと、あっという間に期限の1ヵ月が過ぎてしまいました。そこで、相談して延長してもらい、結局3ヵ月近くトライアルさせてもらいました。私自身が使った感触として、使いやすいと思いました。「これなら、委託先の社員でも使いこなせそうだ」と実感したため、導入を決めました。また、導入によって審査業務の流れが変わることなく、ただアプリを入れるだけで、今まで通りに業務を行えば入力業務が効率化できるという点も決め手の一つでした。
川村様:営業担当のサービス力・スキルの高さもポイントでした。MOBILOTSとしてのツール導入は今回が初めてでしたが、過去に業務で何社ものベンダーを見てきました。通常なら営業マンは営業だけして、次の担当に引き継いで…と2~3ヵ月はかけて対応するようなことを、アロックスの営業担当は、ある程度の権限も持たされているようで、その場でいろいろと決断したり設定したりしてくれて、「ワンストップチャネル」という印象を受けましたね。
決算書の入力時間が1/3以下に! 人件費を1名分削減
「決算書OCR」を導入後、操作講習などはどのように実施されましたか?
服部様:委託先のリーダー2名に対して1日だけ私から操作講習を行いました。2名のリーダーが数日間、練習がてら実際に使用してマスターし、現場の社員へとレクチャーしたようです。1ヵ月半から2ヵ月くらいで、全員が使いこなせるようになりました。
「決算書OCR」を導入後、現場にはすんなり受け入れられたのですか?
服部様:使いこなせるようになってからは、ストレスなく作業してもらえているようです。OCRで読み取った文字を、後から人手でチェックして修正する作業がありますが、それも「ゲームのようで楽しい」と。ほかにも「決算書OCR」の導入で今までよりも仕事が楽になったなど、前向きな声が多いです。
「決算書OCR」を導入した具体的な効果について教えてください。
服部様:決算書入力の作業スピードは、1期分につき、導入前の1/3以下に短縮しました。入力したデータに対して審査担当者からの指し戻しもほとんどなくなりました。戻されると、1項目につき複数期の修正作業が発生するため、10~15分も余計に時間がかかっていたのです。
対応人数も、導入前は9名で入力作業に当たっていたのですが、8名体制へと縮小し、人件費を1名分、削減できました。また、スキルアップも影響しているでしょうから必ずしも決算書OCRのだけの効果ではないかもしれませんが、以前は19時頃まで残業していた入力担当が、今では18時には作業を終え、18:30になると誰もいないという日が増えました。
川村様:入力業務に必要だった簿記の知識・スキルが不要になったので、業務の標準化にもつながったと思います。入力ミスも低減しました。
他部署から当部署のOCRによる帳票処理が注目され、羨望を集めました。「うちでも使いたい」という声も上がり、社内のOCRへの関心が高まったのを感じます。
決算書OCRが自動審査システム開発への大きな一歩に
今後、「決算書OCR」を活用して挑戦したいのはどんなことですか?
服部様:直近の展望としては、再来月に大阪へ審査部の移管を予定しているのですが、そちらでも入力業務は委託先企業に任せるつもりです。社員は現地採用されるので教育が必要になるのですが、「決算書OCR」があるので以前のようにスキル習得期間が長くはかからないだろうと予想しています。
少し先の話では、来期以降で自動審査システムの開発を検討しています。人の手が掛からない審査を実現したいと考えており、契約額が少ないお客様に関しては自動審査で迅速に審査を行えるようにしてコストを下げ且つお客様への利便性を向上させたいと思っています。自動審査のためには、過去の支払実績や決算内容を取り込まなければなりませんが、少なくとも決算書の部分はOCRによりデータ化されているため、そのままシステムに反映可能と見ております。自動審査システム実現への大きな一歩だと捉えています。
この料金でこの機能なら、かなりよくできていると思う
これから検討するお客様へのメッセージや「決算書OCR」に今後期待することなどがあればお聞かせください。
服部様:「決算書OCR」が気になっているのなら、まずは無料トライアルを試してみると良いと思います。実際に使ってみて、自社の業務の流れに合っていることがわかれば、安心して導入できるはずです。
川村様:この料金でこの機能ならかなりよくできているので、ほかにも使いたいユーザーはたくさんいるでしょうから、サブスクリプションや、「〇期分の入力でいくら」といった従量課金にして展開すれば、良いのではないかと思います。
ありがとうございました!